相続のプロである著者のお嬢さんはダウン症です。この本は、著者が娘の将来を考え、障がい者の親として娘を最大限守っていきたいという想いの実現についてドキュメンタリーです。 同じ悩みを抱えておられるかたの道しるべになると思います。
「ニーバの祈り」(※)に導かれ、変えられないものと変えられるもの、このふたつを見分ける知恵がうまれてくるはずと信じて、後見制度に臨む姿勢は鬼気迫るものを感じます。その結果、娘を親が守れる「親心後見Ⓡ」の実現にたどり着きました。
(※)ニーバの祈り
神よ、変えられないものを受け入れる冷静さ
変えられるものを変える勇気
そのふたつを見分けられる知恵を与えてください
障がい児の親は、自分が亡き後その子の幸せのため、自分たちの生活を切り詰め少しでも多くのお金を残そうとします。しかしながら、著者はそれを否定します。自分でお金を管理できない子にお金を残すより、しっかりとした支援者を見つけることが重要であると説きます。自身が亡くなった後のこととして、妻と子が幸せに生きていける仕組み作りに注力してます。以下がその原則
子どもが「成人になる前」、「成人になってからでもOK」なものを紹介
本書には、障害のある子を持つ親への多くの現実的な処方箋が載せられています。単なるマニュアル本ではなく、著者の想いから構築された実践的な対策法の紹介です。また、少しドラマ仕立てになっていますので、読みやすく解り易いと思います。是非、お手に取っていただきご自身の家族の将来を豊かなものにして頂きたいと思います。